祭りの後

丸1日半くらい本気で遊んだ。出不精な自分に打ち勝つと、想像を超えた楽しさが降ってくることがある。昨日の昼間は日が出て暖かかった。確かに春がそこまで来ていた。そして夕方になると、肌寒さがあらわれてきた。まだ春には負けられない冬のプライドを感じた。


本気で遊んで、家に帰ってきた。1人で家で夕飯を食べて、お風呂に入った。熱めのお湯に浸かって、そのままヒゲを剃った。お風呂からあがって、なんとなく所在無くて、テレビをつけても心を惹かれなかった。何でかわからないけど、ファンタを飲みたくなった僕は、パジャマにダウンを羽織って近くの自動販売機に買いに行った。外は昨日よりも冬が弱っていた。もう冬は春を抑えきれないのかもしれない。


ファンタなんて飲むのはどれくらいぶりだろう。ファンタを飲みながら家に帰った。昔より甘くなった気がした。ファンタの味が変わったのか、僕の舌が変わったのか。ファンタを飲み終わった僕は、缶を潰して一息ついた。静かな部屋を見渡していた。蛍光灯の音がして、冷蔵庫の音がして、水道から水滴が落ちたような気がした。


ふと不思議な感情に襲われた。寂しいような、退屈なような、人恋しいような。でもそのどれか1つの言葉じゃこの気持ちを捉えきれない。この気持ちは何だろうと、そんなことを考えていた。


ああそうか。
祭りの,
後だ。


今日もありがとうございます。大好きです。