一人暮らしに風が吹く

なんてことはないけど、久しぶりに風邪をひいた。一人暮らしで風邪をひくととてもつらい。我が家には、ポカリスウェット不敗神話があった。小学生の頃、熱をだしている僕にポカリを差し出しながら父は言った、「いいか、点滴の成分とポカリの成分は一緒だ。中から入れるか、外から入れるかの違いだけだ。」と。未だにその真偽は定かではないが、今でも風邪をひいたときはとにかくスポーツドリンクを飲むようにしている。

普段は忘れているけど、一人暮らしをしていると時々風が吹いたようにひとりで暮らしているということを実感することがある。咳をして、鼻水をすすり、ポカリを片手に持つ僕が住む家に、一人暮らしを感じさせる風が吹いてきた。

ユワッシャー。


最後まで読んで頂きありがとうございます。風邪がはやっているそうなので、お気をつけください。

夜の来訪者

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2007/07/post_9f0f.html
スゴ本さんで紹介されているの見て読了。最近はkokode知った本を読むことが多いなーと。スゴ本さんで紹介されたものをここで紹介するのは、身の程知らずのバーゲンセールみたいなところがあるが、個人的フィードバックの意味もこめて紹介させて頂こうかと。


舞台は裕福な家庭、娘の婚約を祝う一家団らんの夜。そこに、警部と名乗る男が訪れて、ある貧しい若い女性が自殺したことを告げる。そして、その自殺に全員が深くかかわっていくのを暴いていくが…


戯曲なんていうと、たまたま授業でとったファウストくらいしか読んだことなかったのだが文句なしに楽しめた。短い物語の中で、散りばめられた伏線が鮮やかに回収されていく。物語がどこに収束していくのかは全くわからない。淡々とした話なのに、読んでいる心は高速で振り回されていく。物語の終点は終わりの始まりであり、始まりの終わりである。そんな印象を受ける。


ところでこの夜の来訪者は、決して他人事ではない。僕は上流階級の生まれでも何でもないが、とにかく他人事ではないのである。果たして自分はどの登場人物に近いのだろうか、自分はどちら側の人間なのだろうか。読了後、物語の面白さに加えそんな疑問を持たせてくれる作品だと思う。



1時間もあれば十分に読みきれる分量。秋の夜長の退屈を晴らすには短いけれど、極濃の1時間をおくれるはず。
最後まで読んでくださって心からありがとうございます。

サマーウォーズ

ご無沙汰してます。


今更サマーウォーズを見た感想を。
時をかける少女が大好きでハードルは上がっていたが、とても楽しむことができた。時をかける少女と比べると、より幅広い客層に受け入れられる映画だと思う。ご都合主義のとこやありえないとこはまああるけど、そんなのは大した問題じゃないかなと。



何も考えずに見て、見終わった後爽快感を得られる映画だと思う。んでもって、気持ちがあるならメッセージ性を得られる映画でもある。映画を見て個人的に感じたメッセージは2つ。



・家族(人と人)の繋がりとは
・ITとアナログの今後



これは映画を見た方なら簡単に感じられるものだと思う。家族の繋がりの大切さ、こう文字に書き起こすとひどく道徳的で説教くさい印象をもってしまうかもしれない。しかし、サマーウォーズでは抜群のエンターテインメント性で家族の繋がりというものを描きだしていると思う。家族の繋がりを通じながら、熱くなってしんみりして、ときにやきもきする。家族の繋がりの良いところも悪いところも感じることができる。そして、家族を超えて人と人との繋がりまで考えることができる。映画の立場は、月並みかもしれないけど「なんだかんだ言っても人は一人では生きられないんよ」というものだろう。



もう1点は、ITとアナログの今後について。舞台はITがより発達した近未来で、システムの暴走が物語を動かしていく設定。発達した文明の反乱っていうのはよくフューチャーされる問題だけど、それに対するサマーウォーズの答えは、「まあ反文明といってもしょうがないし、うまくやってこうや」というものだと思う。ITの暴走に対して、登場人物はハイテクとアナログどっちも駆使して戦っていく。その姿勢は、ハイテクとアナログどちらも肯定している。その立場はひどく現実的で、また実際的だと思う。サマーウォーズは近未来SFだが、その世界は決して創造の中だけのものではないと思う。




とまあだらだらとりとめも無く書いてきたけど、サマーウォーズはエンターテインメントとして単純に楽しめる作品だと思う。言い忘れたけど、個人的に音楽もかなり良かった。映画を見た後、爽快感とともに実家に帰りたくなった。思う壺だ・・・誰の?


サマーウォーズ (角川文庫)

サマーウォーズ (角川文庫)

サマーウォーズ オリジナル・サウンドトラック

サマーウォーズ オリジナル・サウンドトラック

季節はずれの記事を最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。

夏の終わりを感じるって言えば感性豊かに思われて好感度上がるんじゃarumaika

気付けば8月31日。8月は12ヶ月のうちで一番過ぎるのが早い気がする。学生のうちは。鬼に笑われるとこわいから、来年以降のことは考えないようにしておく。


僕は四季のなかで夏が一番好きだ。アクティブな性格ではないけど、夏はエネルギーが満ち溢れる気がして好きだ。だから、夏が終わる時期は少し寂しくなる。夏の終わり、という言葉はそれだけでもう哀愁やらなんやらがギュッと詰まっている気がする。ふと考えてみると、春の終わり、とか秋の終わり、とかあんまり言わないような気がする。冬の終わり、はまあ言うかもしれないけど、夏の終わりには敵わない。


甲子園を見て夏の終わりを感じ、24時間テレビのCMを見て夏の終わりを感じる。大学生になって知った素晴らしいもののひとつが、高校野球だ。毎年のように高校野球に熱狂した。勝って終われるのは1校だけ、他は全て負けて終わる。頭ではわかっているが、現実は壮絶だ。だから見ているだけで心動く。自分に足りないものを、無意識のうちに求めてしまのだろうか。だとしたら反省が必要である。出場している選手は、皆年下だ。そして、とても年下には見えない。僕は野球少年ではなかったけど、彼らの一挙一動に学ぶものがたくさんある。気を抜くとつい斜に構えてしまう自分に、彼らの正面突破な姿勢が教えてくれる。とにかく高校野球が好きだ。来年からは、リアルタイムで見ることはなかなか難しくなるなと考えて、少し寂しくなった。高校野球以上にエキサイティングな私生活を送ればいいのだけど。


果たしてこの夏を通して自分は成長しただろうか。正直なところ自分の欠点が要所要所で浮き彫りになった。タッハー、と感じることが多かった。大きな欠点は2つ。極度のめんどくさがりとシャイさである。もともとこの欠点があることは知っていたが、この夏に大きく現れた。この2つの欠点はどうにかするべき点である。直すにしても、有効に活用していくにしても。とにかくどうにかしないと、まずい。このままだと自身の向上は期待できないし、なによりモテナイ。やる気というのは、とりあえず何か始めれば徐々に出て来るものであるらしい。だからめんどくさくてもとりあえず始めてみれば良い。どんなに恥を書いても、100年後には誰も覚えていない。そして。恥をかいたなら、あなたはそのとき行動していた。というような言葉もある。だから恥を恐れる必要はない。2つの欠点を克服する理論はこんな感じ。頭ではわかっている。ただこの考えが、まだ血に流れていない。どうしたら、血に流れるだろうか。残念ながらそんなサプリメントがあるっていう話は聞いたことがない。結局は小さな変化を継続していくしかないのかもしれない。でも、なんとかなるだろう。そんな気がする。


誰得な内容をとりとめなく書き連ねてしまった。なんだかんだ叫んだって、今年もいい夏だった気がする。夏の終わりは寂しいが、実のところ夏の終わりも好きなのだ。なんじゃそりゃと。


最後まで読んで頂きありがとうございます。これからめぐるあなたの季節が幸せなものになりますように。
明日はこれまた好きな台風一過。

それでも人生にイエスと言う

夜と霧の著者であり心理学者V.E.フランクルの著作のタイトル。本の内容も素晴らしいけど、タイトルも素晴らしい。
本自体もいつか紹介してみようと思う。

好きな言葉。

それでも人生にイエスと言う

それでも人生にイエスと言う


暑いのに読んで頂きありがとうございます。

黒猫の三角

黒猫の三角 (講談社文庫)

黒猫の三角 (講談社文庫)

本の紹介。自分が最近読んだ本を紹介しますのであしからず。
森博嗣さんの本を読むのは初めてだったんだけど、他のも読んでみたいと思った。森さんの本は、シリーズになっているものが多くて、これはVシリーズというものの一作目らしい。


あらすじは、年に1度決まったルールでおこる殺人事件があった。今年は、桜鳴六画邸に住む婦人小田原静江が殺された。しかも、衆人監視の密室で。事件に関わった、個性豊かな面々が推理を働かせていく。みたいな感じ。あらすじは、普通。じゃあ、何が面白いのと?



森博嗣を何も知らない自分が感じた見所は3つ。



1つ目は、ミステリィだし最後のオチ。ええええええ、マジでぇえええぇえ、うぉい、soy!予想外。



2つ目は、登場人物が個性豊か。不思議な思想の探偵保呂草さんに、エキセントリックインテリ美人の紅子さん、女装趣味武道系大学生小鳥遊(たかなし)君、そして3人に比べると意外と普通な大学生紫子ちゃん。この4人が殺人事件に居合わせ、謎を解いていく。一つの作品にぶっとんだ登場人物は、普通1人くらいだと思うけど、この4人はみんなネジが少し外れている気がした。



3つ目は、会話。僕はミステリィはあんまり読まないけど、正直この話の事件のトリックとかは全く面白くない。というかほとんど言及されない。上記の2点に加え、物語中の会話に魅力を感じた。その魅力は、言葉の綺麗さとかテンポとかではない。思想的な部分。確かに、言われてみるとそんな考え方もある。じゃあ、自分はどうだ?と内省を促される場面がいくつかあった。特に、物語終盤の保呂草さんと紅子さんの会話。


黒猫の三角』はそんな感じ。

常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。 by アインシュタイン

今日もありがとう。

キャンパスツアーをしたでござるの巻

 先日、大学で高校生相手にキャンパスツアーをする機会を頂く。学生の立場から大学の紹介をし、質疑応答、そして大学案内をするという内容。久しぶりに、人前で話すことの難しさを実感する。終始いまひとつ盛り上がらなかった。敗因は、どんな情報を欲しがっているのか汲み取ることができなった点にあると思う。質疑応答にしても、大学案内にしても、基本的に自分サイドから重要だと思うことを伝えていた。だから、反応が悪かったのかと。相手の立場に立って話すことの重要性ってよくとかれるけど、それは相手のタメは勿論、自分のタメでもあるのだと感じた。大勢の人前で話す機会をもっと持ちたいと考える。

 
 あと、質疑応答のときあんまり質問が出なくて困った。答える側からすると、どんな質問でもありがたいなーと感じた。就活セミナーとかで、あまり質問しなかったことを思い出して少し反省。これから機会があるときは、エッジのきいた質問でもきいてない質問でも少しずつしていこうと思う。


 
たまたまテレビでこのCMを見てAXEを買いたい衝動に駆られてしまった。
頭の中が夏です。
 
最後まで読んで頂きありがとうございます。